ワイヤレスネットワーク研究室

高瀬 浩史 教授

Laboratory

研究室紹介

電波を使ったセンサであるレーダは、航空機や船舶、気象などさまざまなところで利用されています。毎日お世話になっている天気予報には気象レーダの情報が使われており、身近なところでは自動車にもレーダが搭載されるようになりました。電波は目には見えませんが、その目に見えない電波を使うことで、遠くや暗闇の中でも物体の存在を知り可視化することができます。このレーダの性能向上を目指した研究を行っています。また、ワイヤレスセンサネットワークを用いたアプリケーションシステム開発や医療福祉分野における情報システム開発にも取り組んでいます。

主な研究紹介

レーダや無線通信に適した符号化

レーダや無線通信などの電波を利用した情報の伝達においては変復調に用いる符号が重要な役割を果たしています。送信信号を符号変調し、受信時にはその符号をもとに復調し情報を取り出します。私たちはレーダや通信に適した符号について研究しています。レーダの場合、距離分解能の向上と探知距離の増大を両立することができる新しい符号を高性能コンピュータで探索し、さらにシミュレーションで特性の評価を行っています。図は私たちが発見した符号の自己相関特性を表しています。

IoTを活用した農場管理システムの開発

IoTを実現するための技術として、無線通信機能とセンサを組み合わせたセンサーネットワーク技術が注目されています。環境モニタリングや施設管理、交通制御、福祉、医療、安全、防災など幅広い応用が期待されています。私たちは、農業分野を対象にIoTを活用して環境データや栽培データの収集を行い、データを分かりやすく見やすく可視化するシステムの開発を行っています。そして、蓄積したデータ(ビッグデータ)を分析し活用することで、営農の支援に繋がればと考えています。写真は石川県珠洲市の農場に設置したセンサネットワークシステムです。